秋マダイ釣りがシーズンを迎えている。和歌山・日高町比井から出船する「岬旅館」の岬丸(冨田紀章船長)では、2匹長寸で競うロングランイベント「あなたに逢い鯛in岬丸」を12月25日まで開催中。本紙専属評論家の田尾安志さんが、がまかつフィールドテスター、平井憲さんとともに挑戦。良型イサギやメジロなどのお土産も釣れ、日の岬沖での釣行を満喫した。
久々のマダイ釣り。あなたに逢い鯛in岬丸が10月1日~12月25日までやってます。参加費用500円というリーズナブルな値段で、賞品も豪華ということで乗船者の半数ほどが参加するそうです。僕とがまかつテスターの平井憲さんも参加。頑張りました。
2匹の合計長寸ということでなかなかバトルとしては面白いルールでした。僕はマダイ4匹とチャリコ2匹、平井さんはマダイ5匹とチャリコ1匹でした。僕は40・5センチと45センチ、平井さんは42センチと43・5センチと全くの互角で平和に終わりました。
この他にも良型イサギ7匹とメジロ、ハマチが1匹ずつ釣れ、とても楽しい釣りができました。これからが本番、みなさんも自分の腕とツキを試しに岬丸のマダイ釣り、ぜひご参加くださいね~。(田尾安志)
【餌・投入のポイント】
マキエカゴにオキアミを7分目程入れ、サシエはしっかりしたオキアミの尾羽を切り取り、そこからハリ先を腹側に抜きオキアミが真っすぐなるように付ける。または腹合わせに2匹掛けする。エサが回転しないよう、真っすぐなるように。潮の速いときは特に真っすぐ刺さないと、サシエが回転して食いが悪くなる。
仕掛けの投入は、潮下に他の乗船者の仕掛けがある場合、マキエカゴから投入、ハリスを持ち誘導して先バリ手前で道糸に絡まないよう放す。潮下に仕掛けがない場合はハリ先から投入しても良いが、風の影響などで船が振ることがあるので、投入時は周りの状況を的確に判断しましょう。時合いでのトラブルを避けることが釣果につながります。
【基本のタナ取り】
船長の指示タナがあるときは指示タナからハリスの約半分、ハリスが6メートルならば指示タナからコマセカゴを2~3メートル落とし、1回目のマキエを振り、そのまま指示タナまで巻き上げ、2回目のマキエをし、アタリを待つ。本アタリがなく、サシエが取られるようであれば、タナを上げ、サシエが残るようであれば、タナを下げてタナを探る。
指示タナがない場合、正確に底ダチをして底からハリスの半分程の位置で1回目のマキエをし、残りのハリス分巻き上げ2回目のマキエをする。後は指示タナのある場合と同じ要領である。
11月ともなると、水温も下がりアタリは底付近のハリス6メートルで、マキエカゴの位置は底から6メートルのベタ底から始める。
【今回の状況】
日の岬沖のテンビンでの攻略方法は、今回の指示タナは底から6~20メートル。その手前から徐々にブレーキをかけて糸フケを取り、指示タナより、仕掛けをハリス半分程下ろし、マキエしながら指示タナの位置に巻き上げ、アタリを待つ。
ハリスがなじむとすぐアタリは出るが、底から10メートル以下だと、食ってくるのはイサギ。マダイのタナを探るのに、底から15メートルで3分待ってアタリがない場合はマキエを振り、ハリス半分程巻き上げて待つ方法で、底から20メートルの位置までタナを探る。
アタリが出ない場合はこの釣方でタナを下ろしていく。仕掛けを送り込みで誘いながら、指示タナまで送り込みタナを探る。この送り込み釣方なら今回の場合、エサが取られていなければ、マダイが食わなくてもタナを下げていくことで、イサギは食ってくるので空の回収は少なくなる。
この日の2人での釣果はマダイ9匹(40~45センチ)、小鯛3匹、ハマチ63センチ、メジロ72センチ、イサギ11匹(28~35センチ)と上々の釣果となった。
◆…岬丸では、がまかつ「がま船シーファング真鯛 50号2・7m」、「がま船真鯛ハイパースペック2・7m」「チャンネルマークⅡ」が試釣できるのでご希望の方は船長にお申し出ください。仕掛けも船に常時用意。仮眠所にはトイレ洗面所・流し(魚の処理・調理)充実した設備が用意されている。
◆…「クエの宿」として知られる岬旅館では、天然の本クエが年中食べられる。天然の本クエは美食家をうならせる脂がのった白身。オススメの「クエフルコース」=写真=は、ダシでもポン酢でも味わえるゆず風味のクエ鍋をはじめ、クエトロ炙り寿司、クエの薄造り、からすみ焼き、天ぷらなど全11品。「クエよりおいしい魚はない」といわれる〝幻の高級魚〟を余すところなく堪能でき、その旨みが凝縮したシメの雑炊も絶品だ。食事のみ1人・1万3700円。好評の「クエ鍋コース」は1万300円。
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