五回、吉田正を申告敬遠する藤本監督。押し出し連発で自滅した (パ・クライマックスシリーズ・ファイナルステージ第1戦、オリックス5-0ソフトバンク、オリックス2勝、12日、京セラ)シーズンで出た課題は、そう簡単に改善されるはずもなかった。ポストシーズンの連勝は18でストップ。ソフトバンクは四球連発で失点を重ね、藤本監督の表情も曇っていた。
「押し出しだから。そこはもうちょっと。難しいよね」
四回1死満塁で先発・石川が杉本に押し出し四球。大きすぎる先制点を献上すると、五回2死満塁でも大関が2者連続の押し出し四球を与えた。石川のシーズン57与四球はリーグワースト。チームとしても474与四球はリーグワーストと、悪い部分がはっきりと出てしまった。指揮官も「開き直って、自分を信じてくれたらよかったんですけど」と肩を落とした。
打線は山本の前に沈黙した。0-1の五回1死二、三塁で打席には柳町。藤本監督は「当然、スクイズも考えたけど。三走がデスパイネでは難しい」と強行して柳町と甲斐が連続三振。動こうにも動かせてもらえず、最後までホームベースは踏めなかった。
「まだ2敗ですから。あしたから頑張ります」
指揮官は必死に前を向いた。課題を受け入れた上で、この瞬間を全力で戦うしかない。(竹村岳)
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