ミサイルが発射されたことを知らせる緊急速報メール=4日午前7時38分、北海道函館市 政府は4日、全国瞬時警報システム(Jアラート)で、北朝鮮からミサイルが発射されたもようと速報した。北海道と青森県を対象地域に指定して避難を呼びかけた。その後、ミサイルは太平洋へ通過したものとみられると発表された。
SNSでは天気予報アプリの雨雲レーダーの画像を掲載し、ミサイルの軌道が映っているのではないかとする投稿が拡散された。画像によると、北海道上空にある雨雲がせたな町付近から函館方面へ切れており、まるでミサイルが雨雲を切り裂きながら通過したようにも見える。
ただ、こうした投稿に対して誤りを指摘する投稿も相次いだ。この現象は以前からみられるもので、函館付近にある気象庁のレーダーの一部が山によってさえぎられているためとする過去のニュースを引用し、「ミサイルの通り道では無いそうです」「デマ情報が広まっています」などと注意を呼び掛けるユーザーもいた。
雲研究者で気象庁気象研究所主任研究官の荒木健太郎氏も自身のツイッターで「雨雲レーダーで北海道に空白帯が見られるのは、レーダーの電波が山で遮られているためです。ミサイルによるものではありません。誤情報にお気をつけください」と投稿した。
過去にも災害や緊急事態時にSNS上でデマが拡散されたことがあり、政府などの公式発表ではないこうした情報には注意が必要だ。