日本テレビ系人気演芸番組「笑点」に1977年からレギュラーで出演する落語家、六代目三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく、本名・會泰道=あい・やすみち)さんが30日、肺がんのため死去した。72歳だった。2018年10月に初期の肺がんを手術するも翌年、再発。さらに19年7月には脳腫瘍が判明し、治療を受けながら翌8月には入院先の病院から高座へあがり観客を喜ばせた。
1970年、五代目圓楽さん門下に入門。六代目三遊亭圓生から楽太郎を拝命した。当時、落語研究会に所属していた円楽さんは、五代目の青田刈りでかばん持ちをしながら同大を卒業。両親を説得し、落語界に飛び込むと77年には「笑点」の大喜利レギュラーに抜てきされた。81年、真打ちに昇進。
私生活では約5年の交際期間を経て、1977年12月21日に結婚。87年11月には長男の會一太郎(現・三遊亭一太郎)を授かった。
2010年には六代目円楽を襲名。襲名を発表した際には五代目も襲名披露興行に列座することになっていたが前年10月に他界。襲名では、桂歌丸さん(享年81)が後見人となり、歌丸さんが会長を務めていた落語芸術協会の定席興行として執り行った。
襲名前から自らプロデュースした落語まつりは札幌、大手町など各地で実施。最後まで落語に生かされ、落語のために生きた。
▼六代目三遊亭円楽(さんゆうてい・えんらく、本名・會泰道=あい・やすみち)。1950(昭和25)年2月8日生まれ、東京都出身。青学大法学部卒。同大在学中の70年、五代目三遊亭圓楽に入門。六代目三遊亭圓生から楽太郎を拝命。76年に二つ目、81年に真打ち昇進。77年から日本テレビ系「笑点」のレギュラーを務める。79年に放送演芸大賞最優秀ホープ賞を受賞。96年に米ハワイ・オアフパークゴルフ協会名誉顧問に就任。2010年に六代目円楽を襲名。
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