始めは「ステージの隅っこがポジション」だった。5歳から18歳までクラシックバレエに打ち込み、新たに挑戦したアイドルの世界。2009年のデビュー後、名古屋市内のSKE48劇場ではいつも最後列の端に。それでも握手会でファンの名前や交わした会話などを通称「ダスノート」に書き込み、出会ったファンを決して忘れない「神対応」で知られ始めた。
バラエティー番組などで体当たりで楽しむ姿が人気を呼び、AKB48グループの選抜総選挙では徐々に順位を上げて、18年に2位を獲得。グループ最年長としてメンバーをけん引した。
須田にとってラストシングルとなる「絶対インスピレーション」の発売が10月5日に変更されたことで、実際の卒業は11月1日まで延期となったが、この日はメドレーも含め28曲を熱唱。同じ3期生だった元メンバーの松村香織(32)と木﨑ゆりあ(26)も祝福。須田は計14パターンの衣装でも盛り上げた。
最後の曲は「大好きな名古屋弁で!」と、「君のことが好きだもんで」をメンバーと。「私もでら好き(大好き)だよ!!」と泣きながらファンとメンバーへ万感の思いで叫んだ。
卒業後は恋愛解禁。報道陣の取材では理想のタイプに「心の広い人。気持ちに余裕がある人」を挙げ、「(卒業後は)いちずな恋をして頑張りたい」と声を弾ませた。その前に、まずはアイドル人生を最後まで駆け抜ける。
★昼は台風で混乱も古畑は大感謝 昼公演では、古畑奈和(なお、26)が卒業公演を行った。まだ台風による交通機関の混乱も収まっておらず、「きょうはお客さん100人ぐらいかと。いっぱい来てくれてうれしい!」と大挙駆け付けたファンへ感謝した。2011年から11年間活動。最後まで笑顔を見せ、「泣いちゃうとファンのみんなの顔も見られなくなっちゃう。絶対泣かないぞと決めていた。作戦成功です」と万感の思いで口にした。この日は須田の卒業公演と合わせ、昼夜2公演で計約1万人のファンが集まった。
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