高取君己さんのご子息、真祥さん(右)と佐藤輝明(提供写真) やっと…やっと…〝聖地巡礼〟ができたーっ! 〝輝(テル)ファン〟を自認するわたしとしては、訪れたくてたまらなかった場所「お食事処はづき」に、ようやく伺えた。
阪急西宮北口駅から地図アプリを頼りに、歩くこと15分強。そろそろ到着かというあたりで住宅街に迷い込んでしまった。すると、食欲をそそるおだしのいい匂いがぷぅ~んと漂い、「こっちだよ」と招いてくれた。あった! 「佐藤輝明」の文字が入ったのれんが見える。中に入ると、奥には佐藤輝選手から贈られたホームランボールやバット、グラブ、これまでのユニホームなどが飾られている。ちょっとした「佐藤輝明記念館」だ。
「テルが大学に入ったときから『プロに入ったらお前の功績のものを店に飾るから』って話していたんです。プロになる前提でね(笑)」
佐藤輝選手がプロに入ることを誰よりも早くから、誰よりも強く信じてきたのが、この「はづき」のご主人、高取君己(なおき)さんだ。高取さんとの出会いがなければ、「プロ野球選手・佐藤輝明」はこの世に誕生しなかったといっても過言ではない。
佐藤輝が贈った「はづき」の暖簾もし佐藤輝選手が野球を続けていなかったら、プロに入っていなかったら…。阪神のみならず日本のプロ野球界にとって、大きな損失だ。その危機を救ったのが高取さんというわけだ。