国立競技場にてライブを行った中央の矢沢永吉と両サイドのB'z(左、稲葉浩志、右、松本孝弘)=撮影・達川範一 ロック歌手、矢沢永吉(72)が28日、東京・新宿区の国立競技場でデビュー50周年記念のスタジアム&ドームツアーの東京公演最終日を締めくくった。
2019年12月に新装された国立で、前日に続く初の有観客単独ライブ。火柱とともに「オーライ!」という掛け声で矢沢が登場すると、約6万人の拍手が轟き、伝説の一日が幕を開けた。
男性ソロ歌手では史上初の国立単独公演という偉業を成し遂げたカリスマロッカーは「皆さん、ほんとうにようこそ! 昨日はめちゃくちゃ暑かったから…今日は最高じゃん!」と〝ロック日和〟な天候に感謝し、「I LOVE YOU,OK」や「YES MY LOVE」など21曲の人気曲を次々と歌い上げた。MCでは50周年を振り返り、「50年歌えると思ってなかった。あっという間だった。音楽以外にもできることあるんじゃないかとトライしたけどダメで…ダメでいいんだよな。なんでもいいから一つあればと思っていたから、こんな感謝はない」と感慨深げに明かした。
また途中、ピアノの音が出ないという機材トラブルも起きたが「矢沢、ちゃんと怒ってます。皆さん…すみません」とおちゃめに謝罪した。
そして、この日は矢沢が「『俺たち行きまっせ』というすげぇゲストが駆けつけてくれています」と呼び込むと、サプライズゲストとして人気ロックユニット、B’zが登場。日本を代表するロックスターの初タッグに、会場は一時騒然となり、一瞬間が空いて壊れそうなほどの拍手に包まれた。
矢沢はボーカル、稲葉浩志(57)と肩を組みながら「黒く塗りつぶせ」や「ファンキー・モンキー・ベイビー」を熱唱。稲葉のシャウトとギタリストの松本孝弘(61)の魂の演奏に「たまんないね。俺幸せ。朝までやろうぜ!」と喜びを爆発させた。
稲葉はレジェンドの思いに、唯一無二の歌声で応えながら「50周年おめでとうございます」と笑顔で祝福した。
その後も矢沢は後輩に負けないパワフルなパフォーマンスで、約2時間半を完走。ツアーは3都市4公演で開催し、9月25日の千秋楽まで走り抜ける。
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