全国高校野球選手権大会は22日、甲子園球場で決勝が行われ、ともに初優勝を目指す仙台育英(宮城)と下関国際(山口)が激突する。21日は休養日で2校は同球場や室内練習場で調整した。春夏通じて4度目の決勝に挑む仙台育英は、深紅の優勝旗の白河越えへ、佐藤悠斗主将(3年)が「自分たちが歴史を変える」と宣言。エース古川翼投手(3年)ら5投手全員が140キロ超を計測する『140キロクインテット』(五重奏)が東北勢の悲願を叶える。
朝方に降った雨の影響で、グラウンドでキャッチボール後は室内練習場で下関国際の投手陣を想定して打撃練習を行った。東北勢悲願の甲子園初優勝へ、佐藤主将がナインの思いを代弁した。
「日本一になることを目標にやってきて、あと一歩。今まで東北は優勝できていない。自分たちが歴史を変えるんだという気持ちでやりたい」
鍵を握るのは『140キロクインテット』(五重奏)だ。エース左腕の古川、3年生左腕の斎藤蓉、2年生右腕の高橋、湯田、左腕の仁田と5投手全員が最速140キロを超え、4試合計10失点と継投で勝ち上がってきた。20日の聖光学院(福島)との準決勝では古川、斎藤蓉を温存し、万全の状態で決勝を迎える。
練習前にはバックネットの前で須江監督がミーティングを行い、選手の緊張を解いた。決勝での登板が予想される古川は室内練習場で変化球の感覚を確認し「甲子園を勝ち上がってきた初戦(2回戦)や3回戦とあまり変わらず、落ち着いた気持ちでいる」と自然体を強調した。
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