お立ち台に上がったサンタナ(左)は、この日復帰したつば九郎と「ひげポーズ」(撮影・今野顕) 〝村神様〟の後は任せろ!! セ・リーグ首位のヤクルトは3日、中日15回戦(神宮)に9―7で勝利し、3連勝。ドミンゴ・サンタナ外野手(29)が一回に8号2ラン、三回にも2打席連発の9号3ランを放ち、来日最多の6打点を記録した。プロ野球史上初の5打席連続本塁打を記録した村上宗隆内野手(22)が2四球と厳しいマークに遭う中、左半月板のクリーニング手術から復帰した大砲が打線を支えた。
1回ヤクルト2死一塁、サンタナが左越えに2ランを放つ=神宮故郷のドミニカ共和国を思い出すかのような熱帯夜に、ラテンのリズムで打線を活性化した。サンタナが一回に逆転2ラン。三回には2打席連発となる9号3ランを放った。
「1打席目と変わらず同じアプローチで甘い球を待ってしっかりと振りぬくことができた。けがから復帰できて、スワローズの一員に入れて本当に恵まれています」
2日に史上初の5打席連続本塁打を達成した〝村神様〟を5番として支えた。4番の村上が一回に四球で歩かされると、直後に笠原のスクリューボールを捉え、左翼席上段に運んだ。三回は村上の遊失などで無死一、二塁から、2番手・根尾の149キロ直球を一閃。根尾に対してプロ初被弾を浴びせた。
打線の鍵を握る男だ。村上が3打数1安打、2四球と厳しいマークに遭う中、4安打6打点と大暴れした。来日2年目の助っ人は4月下旬に米国で左半月板のクリーニング手術を受けた。米国でのリハビリを経て、7月上旬に再来日。驚異の回復力で5番に返り咲くと、再びチームに追い風を吹かせている。
つば九郎は主催2000試合出場までマジック1となった(撮影・長尾みなみ)サンタナにとって、村上は日本語の先生でもある。試合前の時間や、移動の際には身ぶり手ぶりを交えて会話。最近はおいしいものを食べたときに「ウマッ!」と言えば盛り上がると教わった。野球はもちろん私生活で使うさまざまな言葉を教わったが、お気に入りは「キアイハイッテイル」。その言葉を胸に宿して打席に立った。
村上の後を打つサンタナが爆発し、チームは3連勝で3カードぶりの勝ち越し。優勝へのマジックナンバーは最短で5日に「34」が再点灯する。「2連覇という大きな目標はありますが、目の前の一戦を必死に戦っていきたい」。2年連続日本一へ、〝村神様〟の後ろにはサンタナ様がいる。(森祥太郎)
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