室内練習場で豪快なスイングを見せたキブレハン。1軍初昇格が有力になった 勝負手で一気に差を広げる!! セ・リーグ首位で優勝へのマジックナンバーを「51」としているヤクルトの新外国人、パトリック・キブレハン外野手(32)=前ホワイトソックス傘下3A=が初昇格することが4日、有力となった。5日に始まる2位・巨人との3連戦(東京ドーム)に向けて新戦力が加わる。3戦目には石川雅規投手(42)が今季初の中6日で先発する可能性が浮上。プロ野球新記録の15カード連続勝ち越しを決め、頂への歩みを進める。
夏本番を迎える東京で、ヤクルトが燕党の胸をさらに熱くさせる。首位を独走し、5日からは13・5ゲーム差の2位・巨人と3連戦。一気に差を広げるため、新外国人のキブレハンが初昇格することが有力となった。
「(昨季)優勝したチームに入れたことはすごく楽しみだし、また優勝できるように頑張っていきたい。勝利に貢献できるプレーをしたい」
5月下旬の入団会見で新助っ人はそう決意を明かしていた。188センチ、98キロと恵まれた体格を持ち、メジャー通算10本塁打、米マイナーリーグで通算158本塁打、996打点と長打力が魅力の右の大砲。イースタン・リーグでは20試合で打率・297、1本塁打、14打点の好成績を残し、この日は埼玉・戸田市の室内練習場で打撃練習などで調整した。
優勝へのマジックナンバーは「51」。今カードに勝ち越せば、フランチャイズ制(1952年)以降では1954年の南海を抜いてプロ野球新記録となる15カード連続勝ち越しだ。現在、チーム打率(・258)、本塁打数(95)、得点数(355)がリーグトップの強力打線に新助っ人が加われば、鬼に金棒。2軍戦では左翼と右翼に加え、一塁も守っており、先発出場しない場合には代打の切り札としても期待できる。
リーグ連覇、そして、球団初の2年連続日本一へ、油断はない。外野手は40歳の青木に塩見、山崎が中心となって出場しているが、ベテランの坂口や高卒4年目の浜田、D2位・丸山和(明大)もおり、層が厚い。さらに、米国で左半月板のクリーニング出術を受けてリハビリを続けていたサンタナが2日に再来日。シーズン残り66試合だが、充実の戦力を誇る。
史上最速で優勝へのマジックナンバーを点灯させた2日に高津監督は「いい戦いができている。投打ともに粘って、つないで、我慢して、歯を食いしばってという野球ができている」とうなずいた。勝利を重ねた先に見えてくる頂。その勢いを背番号2の新助っ人が加速させる。