伸び盛りの新星がファームで汗を流している。ヤクルトのドラフト5位・竹山日向投手(18)が6月に入り、実戦形式の練習に臨んでいる。打撃投手を務めた右腕は非凡な才能を見せた。
球種を打者に伝えながらも球威ある直球でチームメートから何度も空振りを奪う。常時150キロを計測し、自己最速を更新する154キロもマークした。
「若い選手がものすごく活躍している。自分もそこに入っていけるチャンスがあると思うので頑張りたい」
バンテリンドームまで徒歩10分の近くに実家があるが、中日戦を含めプロ野球をほとんど見たことがなかった。だが、ドラフト指名後、昨年の日本シリーズを見て奥川、高橋ら若手が躍進するチームに心を躍らせた。
将来有望な竹山今季も浜田、長岡、内山壮らが台頭。竹山も自身の伸びしろを信じて近い将来続くつもりだ。両親は野球経験がなく、中学までは「誰にも口出しされたことはなくて、ほとんど野球の指導はされたことないです」と、自身で思考し〝独学〟で投球を追求してきた。それでも、中学3年には軟式で139キロを計測。享栄高進学後は嶋や広島・堂林らを指導した経験を持つ大藤敏行監督に指導を受け、さらに球速は10キロアップした。
182センチ、82キロから放たれる剛速球の秘密は体のバネだ。高校生で220センチが平均スコアの立ち幅跳びで高校時代に280センチをマーク。享栄高内では2位に10センチ近く差をつける断トツの記録だった。「奥川さんのように投手になりたい」と2学年上の先輩に憧れて入団。奥川と同じ1年目での1軍デビューへ向けて日々、前進している。(横山尚杜)
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