宝塚歌劇団雪組トップ娘役、朝月希和(あさづき・きわ)が14日、兵庫・宝塚大劇場で退団会見を行った。
「こんな私が13年間も諦めずに続けられたのは皆さまの愛に背中を押していただいたからだと感謝の気持ちでいっぱいです」
退団を決意したのは昨年9月の大劇場トップお披露目公演「CITY HUNTER」の千秋楽後。「自分でゴールを決めた方が全力で駆け抜けられる」と理由を語った。トップスターの彩風咲奈(あやかぜ・さきな)からは「終わりが見えたからと言って妥協するのではなく芸事をして行こう」と声を掛けられ、「何か特別変わるのではなく、目の前のことに取り組み続けていこうと強く思いました」と退団公演「蒼穹の昴」の東京宝塚劇場千秋楽の12月25日まで駆け抜けるつもりだ。
朝月は東京都出身。2010年に入団し、花組配属。その後、雪組と花組の異動を繰り返したが、「組替えがなければ今の私はありません。とても大切で必要な時間でした」と花組では娘役の基礎を、雪組では舞台の表現を学んだ。
入団12年目の21年4月に雪組トップ娘役に就任。近年のトップ娘役では14年目就任の渚あきに次ぐ遅咲きだった。「諦めそうになっても、歩みを止めることなく前に進んでいくということを心掛けていました。歩むことをやめなければその先に何かが待っていると前進してまいりました」と振り返った。
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