出発前に羽田空港で取材に応じたサニブラウン・ハキーム 10日に大阪・ヤンマースタジアム長居で行われた陸上の日本選手権男子100メートル決勝で優勝したサニブラウン・ハキーム(23)=タンブルウィードTC=が12日、ダイヤモンドリーグ(DL)オスロ大会(16日、ノルウェー)の同種目に出場するため、羽田空港からトルコ航空機で出発した。
出発前に羽田空港で取材に応じたサニブラウンは日本選手権を「3本しっかりと走れたことが一番の収穫」と振り返った。9日の予選を10秒11、同日夜の準決勝では10秒04をマークし、ともに全体トップで決勝へ。世界選手権(7月、米オレゴン州ユージーン)の参加標準記録(10秒05)を突破し、10日の決勝では10秒08で3年ぶり3度目の頂点に立った。
世界選手権の出場権を獲得し、11日に東京へ移動。休む間もなく出国した。世界選手権前最後の大会となる予定のDLオスロ大会については「日本選手権で良い感覚が戻ってきたので、その感覚を忘れずに1本集中していければ」と気を引き締めた。
DLオスロ大会後は練習拠点の米フロリダ州ジャクソンビルに戻って世界選手権へ向けて調整する予定。世界選手権の100メートルには2017、19年の2度出場し、ともに準決勝敗退。日本勢初の決勝進出に向けて「いつもニアミスなんで、そこはしっかりと決めていきたい」と笑顔で決意を述べた。
今年は100メートルに集中し、来年は200メートルにも再び取り組む予定。100メートルでタイムの目標は立てていないというが「体の状態も良くなってきて、自分がどれだけいけるか楽しみ。日本記録は走っている中で、そのうちポンと出るんじゃないかな」と自己ベストが9秒97の前日本記録保持者は、山県亮太(30)=セイコー=の持つ9秒95の日本記録更新を軽く宣言した。
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