約1年3カ月ぶりの再起戦が決まり、会見に出席した比嘉大吾 元WBC世界フライ級王者で、前WBOアジア・パシフィック(AP)バンタム級王者の比嘉大吾(26)=志成=が9日、東京・目黒区の志成ジムで会見を開き、7月13日に東京・大田区総合体育館での同級8回戦で約1年3カ月ぶりの再起戦を闘うと発表した。元WBOAPスーパーフライ級王者で、東洋太平洋バンタム級10位のフローイラン・サルダール(33)=フィリピン=と拳を交える。
地元沖縄での屈辱の敗戦から立ち上がった比嘉は「久しぶりの試合で楽しみと緊張があるが。しっかりKOで勝つ。連敗すればチャンスがなくなる」と必勝を誓った。
昨年4月、沖縄コンベンションセンターでの凱旋(がいせん)試合で西田凌佑(六島)に判定負け。WBOAP王座の初防衛に失敗した。約2カ月間休養したが、練習を再開。「休んだ後からはまた集中して取り組んでいる。モチベーションの部分では変わったかなと思う」と気持ちを新たに再スタートを切った。
昨年2月のチャリティーボクシングイベント「LEGEND」での3分3ラウンドのエキシビションマッチ(スパーリング)で拳を交えたWBA、WBC、IBF世界同級統一王者の井上尚弥(29)=大橋=が2回TKO勝ちした7日の3団体王座統一戦には「毎回すごい倒し方を、想像を超える勝ち方をする。同じ階級なので一戦一戦、目の前の試合を勝って、バンタム級の世界王者になれたら」と刺激を受けた。
比嘉はプロデビュー戦から日本記録の15戦連続KO勝利とフライ級時代は無敵を誇ったが、2018年4月のWBC世界フライ級3度目の防衛戦の前日計量で体重超過して失格。階級をバンタム級に上げてからは苦戦しているが、「うまく体重を落とせる階級なので問題ない」と適応に自信を示した。
元WBC世界同級暫定王者で、WBOAP、日本スーパーバンタム級王者の井上拓真(26)=大橋=ら4人の日本選手との対戦経験があるサルダールについては「パワーが、一発がある選手かなと思っているが、自分のボクシングをすれば負ける相手ではない」と力強かった。
プロ戦績は比嘉が20戦17勝(17KO)2敗1分け、サルダールが38戦32勝(22KO)5敗1分け。
同興行のメインイベントではWBO世界スーパーフライ級王者の井岡一翔(33)=志成=が、5度目の防衛戦として元世界4階級制覇王者で、同級1位のドニー・ニエテス(40)=フィリピン=の挑戦を受ける。