5回、先発で好投する巨人・山崎伊織=東京ドーム(撮影・斎藤浩一) (セ・リーグ、巨人4-2広島、11回戦、巨人7勝4敗、18日、東京D)巨人は勝つには勝ったが、先発の山崎伊ら投手陣に不安を残した。三回を除いて毎回安打を許しながら、五回まで無失点でしのいだことはほめたい。ただ、その裏にウォーカーの3ランでリードが4点に広がったのだから、精神的な余裕が生まれたはず。六回は楽に投げ切ってほしかった。
プロ初勝利を挙げた4月28日のDeNA戦も、6回95球。手術明けで実質1年目とあって、首脳陣は登板間隔を空けて、球数を制限している。とはいえ、毎回85-90球でへばるようでは来季以降につながらない。
首位争いをしているとはいえ、現状で長いイニングを計算できる投手はメルセデスしかいない。これではブルペン陣にしわ寄せがくる。抑えの大勢は、新人としてキャンプから全力で走り続けてきた疲れと、慣れが出る頃だ。
打線の不振とともに勝てなくなり、大失速して優勝争いから脱落した昨季の終盤戦は、記憶に新しい。菅野でも、戸郷でもいい。二の舞を避けるため、六、七回までしっかり投げられる投手が、あと1、2人ほしい。(本紙専属評論家)
この記事をシェアする