レイズ戦の3回、空振りをアピールするエンゼルス・大谷=アナハイム(共同) エンゼルス2-4レイズ(11日、アナハイム)大谷はレッドソックスを相手に7回無失点で3勝目を挙げた前回と比べて真っすぐが少なく、しかも制球がばらついていた。マウンドでの躍動感も、表情もいま一つ。球数を少なくして長いイニングを投げようという意識があったからだと思うが、力で封じ込んだ前回とは明らかに違った。
試合中盤は右肘の位置を下げて、スライダーを投げていた。曲がりが悪いときや制球が定まらないときに修正しながら投げる〝応急処置〟。ボールを浅く握ったり、深く握ったりの場合もある。私も経験があり、肘を下げると楽に投げられる。それだけ苦しんでいたということだ。
肩肘の問題ではなく、体全体に20連戦の疲れが出ているのではないだろうか。ピッチングには、コンディションの良い悪いがはっきりと出る。この日の状態で6回を2安打1失点ならば、ある意味、完璧なピッチング。先発としての役割は十分に果たした。
昨年の4、5月は制球が悪かったが、今年はストライクを取るのに四苦八苦することがない。間違いなく2桁勝てる、と確信した。(本紙専属評論家)