ウイニングパットを決めた西郷(左)はキャディーを務めた高校時代の先輩、河野と喜び合った(撮影・高橋朋彦) パナソニックオープン最終日(1日、千葉・浜野GC=7217ヤード、パー72)首位と2打差の2位から出た西郷真央(20)=島津製作所=が1イーグル、2バーディーの68と伸ばし、通算10アンダーで逆転優勝を飾った。15番(パー4)で残り169ヤードから直接カップに入れるスーパーショットを披露。出場7試合での年間4勝目到達は歴代最速記録となった。前日首位のテレサ・ルー(34)=台湾=は72にとどまり、2打差の2位だった。
ミラクルショットに両手を上げて喜んだ。15番(パー4)、西郷が残り169ヤードから6番アイアンで放った2打目は、ピン手前から一直線に転がってカップイン。逆転優勝を引き寄せるイーグルが飛び出し、小躍りしながらキャディーとタッチを交わした。
「フォローの風が吹いていたので、フルスイングせず少し抑えた。打った瞬間、すごいショットが打てたと思った。ギャラリーの歓声とともにボールが消えたので、心臓がドキっとした」
試合中はほとんど表情を変えない20歳も、興奮を隠せない。前半は全てパー。首位のテレサ・ルーとの差はスタート時の2打差から4打差に開いたが、「午後から風が吹く。諦めない」と歯を食いしばった。アマチュア時代から慣れ親しんだ地元・千葉のコース。読み通りライバルたちが風で崩れると、この一振りで単独首位に立ち、最終18番(パー5)も2オンに成功。歩幅も大きくグリーンに向かい、返しのバーディーパットを沈めて左手を突き上げた。
この記事をシェアする