叡王戦挑戦者決定戦を制した際の出口六段。ここをタイトル奪取の〝入り口〟に!=今月2日(日本将棋連盟提供) 誕生日に初陣!! 28日に開幕する将棋の第7期叡王戦五番勝負に臨む出口若武(わかむ)六段(26)が、本紙の単独インタビューに応じた。プロ4年目で初めてのタイトル挑戦。相手は現在5冠の〝最強棋士〟藤井聡太叡王(19)だ。第1局の28日に27歳となる新進気鋭の若武者が、初の大舞台を前に静かな闘志を燃やした。
打倒5冠だ! 若きスーパースター、藤井叡王の今年度初タイトル戦として注目される叡王戦。昨年度は勝利数、勝率ともに全棋士中5位(藤井叡王は各1位、2位)と進境著しい出口六段が真っ向勝負をかける。
「誕生日が初めてのタイトル戦というのは不思議。縁起がいいですね」
28日に27歳となる出口六段は藤井叡王の7学年上。ただプロ入りは2019年4月で約2年半遅く、藤井叡王がタイトル戦で対局する初の〝後輩〟棋士になる。「挑戦するだけでは意味がない。結果が伴わないといけない世界。挑戦者になってからがスタートだと思っています」と、表情を引き締めた。
藤井叡王とは〝因縁〟もある。プロ棋士養成機関、奨励会の三段時代の18年、新人王戦の決勝三番勝負で激突したが連敗。当時の藤井七段が新人王となった。プロ入り後は1勝2敗で、直近の20年3月に棋王戦予選で初勝利している。
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