谷口将隆にTKOで敗れ、頭を下げる石沢開(右)=後楽園ホール(代表撮影) 世界ボクシング機構(WBO)ミニマム級タイトルマッチは22日、東京・後楽園ホールで行われ、28歳のチャンピオン、谷口将隆(ワタナベ)が石沢開(M・T)に11回2分29秒、TKO勝ちして初防衛に成功した。25歳の石沢は前日計量で体重超過して挑戦者の資格を失い、この日の計量で制限より3キロ以内なら試合自体は実施との条件をクリアした。
大幅な体重超過の汚名を背負った石沢は11回に力尽きた。持ち味の強打で対抗を試みたが、谷口の技術にかわされた。終盤は自身の体をたたいて鼓舞。「途中から足に力が入らなくて、気持ちだけは切らさないようにと思った」と絞り出した。敗戦後は四方に礼をし、王者の腕を挙げて謝罪と感謝を伝えた。
「水抜き」と呼ばれる減量に失敗。普段は体内の水分を一気に4キロ落とすが、膝の故障で走り込めなかった影響もあり、今回は6・4キロまで増えて落とせなかった。25歳のファイターは引退を決意していたが、谷口が再起を促すコメントをしたことを聞くと「しっかりと謝罪をし、進退について考えていきたい」と熟慮する意向を示した。
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