記者会見を行う高木菜那=東京都新宿区(撮影・佐藤徳昭) スピードスケート女子で2018年平昌冬季五輪の団体追い抜きとマススタートの金メダルを獲得し、五輪の同一大会で日本女子初の2冠を達成した高木菜那(29)が5日、東京都内で記者会見し「現役を終えることを決意した」と引退を表明した。高木菜那の一問一答は次の通り。
――今の心境。
「北京五輪を集大成と考え、悔いの残らないようにやってきた。相当な覚悟を持って取り組んだ。続けるなら、それ以上の覚悟がないと速くなれないと考えたときに、今やめるべきなのかな、とたどり着いた」
――妹、高木美帆の存在。
「妹がいたからここまで続けられたし、世界で戦えた。どんな時でも近くにいたのは、安心感があった。つらいことや、乗り越えないといけない壁はたくさんあったが、それがなければ今の高木菜那はいない。妹が妹で良かったと心から思う」
――北京五輪での転倒について。
「今もふとした時に思い出す。ただ、美帆から『(団体追い抜き決勝は)金メダル以上に価値のあるレースになった』と言ってもらえた。思い出したくないレースではなく、スケート人生の一部として、これからも歩んでいけるように」
――今後について。
「いろいろな角度からスポーツを学び、一般の人にもスポーツの楽しさを伝えたい」
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