後半、先制のゴールを決める三笘薫=シドニー(撮影・蔵賢斗) サッカーW杯アジア最終予選B組(24日、オーストラリア0-2日本、シドニー)国際サッカー連盟(FIFA)ランキング23位の日本は、同37位のオーストラリアを下し、勝ち点を21に伸ばし、7大会連続7度目のW杯出場を決めた。途中出場のMF三笘薫(24)=ベルギー・サンジロワーズ=が後半終了間際に2点を奪い、29日に行われるベトナムとの最終戦を前にカタールへの切符を手に入れた。
敵地シドニーで、途中出場の三苫がW杯への切符をもぎ取った。0-0で迎えた後半44分、右サイド深い位置から山根がエリア内中央の守田へ横パス。これを縦にはたくと、山根がライン際でマイナス方向へ折り返し。最後は三苫がゴール左に押し込み先制点を挙げた。これで終わらない。アディショナルタイム。三苫は左サイドからドリブルでエリア内に侵入すると、右足で鋭いシュートを放ち、駄目押しとなる2ゴール目を奪った。
試合開始から日本のペースで進んだが、ゴールが遠かった…。前半は11本のシュートを放つも得点を奪えず。後半に入ると、3分、オーストラリアのフルスティッチにエリア手前までドリブルで持ち込まれシュートを打たれたがゴール左にはずれた。
16分、エリア手前のパス回しからエリア内の浅野に渡り、左足シュートを放つもGKに阻まれた。18分、浅野と長友に代えて、上田と中山を投入。さらに日本は後半39分に田中から原口、南野に代え三苫を投入し、これで試合が動いた。
三笘は試合後のインタビューで「0-0でもういくしかないと思いました。全部出しきりました。ゴールを決めた瞬間は覚えてないですけど、全員の力で奪った勝利だと思います」と喜びの声を挙げた。
先制点について「ゴール前に行くしかないと思ったし、(山根)視来くんがあそこでボールを持った瞬間、フロンターレ時代からあそこからマイナスにボールが来るっていうのは分かっていたので、素晴らしいボールが来ました」と振り返ると、圧巻の2ゴール目は「サイドで時間を作ろうと思ったんですけど、力も余ってましたし1人崩せば侵入できるスペースがあったので、いくしかないと思って判断しました」と胸を張った。
三笘 薫(みとま・かおる) 1997(平成9)年5月20日生まれ、24歳。川崎市出身。J1川崎の下部組織を経て筑波大へ。2020年に川崎に入団するとリーグ戦30試合で13得点、12アシストを記録してベストイレブンに選ばれる。東京五輪は3試合出場で1得点。21年8月に英プレミアリーグのブライトン移籍が発表され、今季はベルギー1部サンジロワーズへ期限付き移籍。代表通算2試合2得点。178センチ、71キロ。
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