累計発行部数8700万部を超える漫画「キングダム」が初舞台化されることが6日、分かった。「KINGDOM キングダム」のタイトルで来年2月に演劇の殿堂、東京・帝国劇場で上演される。
2006年に「週刊ヤングジャンプ」(集英社)で連載が始まった漫画家、原泰久氏(46)の人気作。中国の春秋戦国時代を舞台に、大将軍になる夢を抱く戦災孤児の少年・信と、のちの始皇帝となる若き王・政の人生を描く。
12~14年にアニメ化され、19年には俳優、山﨑賢人(27)主演で映画実写化。興行収入は57・3億円を突破し、第2弾が今夏に公開される。
「キングダム」第1巻書影©原泰久/集英社 関係者によると、舞台化は帝劇ラインアップの12カ月全てをミュージカルが占めていた16年、近未来に上演するエンタメ大作として候補に。19年から集英社との交渉が始まり、23年2月の上演が決定。王座奪還までを描く予定だが、最新刊64巻を誇るだけに演劇として生きるエピソードを盛り込む構想もあるという。原作は海外でも人気が高いだけに、世界進出の可能性もありそうだ。
殺陣満載の舞台に出演するキャストは後日発表される。製作する東宝関係者は「物語を役でもあり、自分でもある形で演じてくれる方をキャスティングしたい。キャラクターが強いので、それに負けない個性を持つ俳優の方に集まってもらいたい」と希望。「市井の人たちが壁を乗り越えていく姿がストレートに伝わってくる作品。エネルギーを持ち帰ってもらえると思う」と力を込めた。
同劇場の世界でもまれな舞台機構をフルに使い、スピード感、スケールある作品を目指す。
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