プロボクシング元世界3階級制覇王者でWBC世界ライト級6位のホルヘ・リナレス(36)=ベネズエラ=が、WBCシルバー同級タイトルマッチ(19日、ロシア・エカテリンブルク、RCCボクシング・アカデミー)に向けて12日、羽田空港から当地へ出発した。WBC世界同級4位で、WBCシルバー同級王者のザウル・アブドゥラエフ(27)=ロシア=に挑戦する。
勝者がWBC世界同級挑戦者決定戦に進むことができる一戦。昨年11月にロシア興行大手のRCCプロモーションと複数試合のプロモーション契約を交わしたリナレスは、同5月に米ネバダ州ラスベガスでWBC世界同級王者のデビン・ヘイニー(23)=米国=に挑んだが、0-3の12回判定負け。王座返り咲きを逃した。
アブドゥラエフは2018年4月にWBCシルバー同級王座を獲得し、1度防衛後に返上。19年9月にWBC世界同級暫定王座決定戦でヘイニーに4回終了TKO負け。昨年9月の前戦でWBCシルバー同級王座に返り咲いた。
リナレスは帝拳ジムを通じて「調子は良いです。昨日も帝拳ジムで最後の練習をしっかり行うことができました。とても元気です。メンタリティーも悪くありません。今回の試合で一番大事なのはスタミナ。そのスタミナもバッチリです。そして経験も大事です。ベテランですから自分でどんな最終調整をするか、ファイト・プランとかは分かっています。何も心配していません。こういう試合のチャンスはなかなかこないので、本当に頑張らなきゃいけないことも分かっています」と意気込みのコメントを寄せた。
さらに「スタートから自分のボクシングをやって、スピードとコンビネーションを発揮し、チャンスがあればKOも狙っていきます。もしできなければ判定になりますがそれでも良いです。そういうところでもスタミナが一番大事だと思っています。9カ月ぶりの試合だし、モチベーションもしっかりあります。ロシアは初めてで興奮もあるけれど、寒いのがちょっと心配です」とコメントした。
プロ戦績はリナレスが53戦47勝(29KO)6敗、アブドゥラエフが15戦14勝(8KO)1敗。