阪神春季キャンプ(6日、沖縄・宜野座)侍の切り札や!! 阪神・近本光司外野手(27)が視察に訪れた野球日本代表「侍ジャパン」の栗山英樹監督(60)から世界一奪還のキーマンに指名された。2023年に開催予定のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3度目の優勝を目指す侍ジャパン。機動力野球には虎の韋駄天が必要や!!
虎の顔から侍の顔へ-。打倒・米国&世界一奪還にはこの男が欠かせない。打って、走って、かき回す。近本が、宜野座キャンプを視察した栗山監督から侍ジャパンのキーマンに指名された。
「率直にうれしいです。レベル的にも、自分には足りないものがたくさんある。(選ばれるために)もっとレベルアップしないと行けないと思う」
わずか1時間ほどの滞在だったが、矢野監督と情報交換した栗山監督が、目指す機動力野球に近本が必要不可欠な選手だと明かした。
「スピードもそうですし、あのバットコントロールのうまさ、アメリカに勝つという日をイメージしたときね、やっぱりたくさん塁に出ないと話にならないし。足を使えないと、やっぱり日本が勝つなら少数点差のところを抜けていく感じだと思うんでね」
近本は入団1年目の2020年から2年連続で盗塁王。3年目の昨季はプロ3年目の昨季は打撃部門で初めての最多安打のタイトルを取った。その力を侍ジャパンでも発揮してほしい-。東京五輪で金メダルを取って勇退した稲葉監督の後任として、侍ジャパンを率いる栗山監督の思いだ。
来年開催予定のWBCで3大会ぶりの世界一を託された。パワーでは米国や中南米勢に劣る。WBCの準決勝、決勝は日本の球場よりも、ひと回りサイズが大きいメジャーの本拠地で行われることも理由だ。
「アメリカの球場に行ったらホームランは出ないと割り切ることも必要。(近本みたいな)ああいうタイプの選手が全員集まって、スピードが全員使えるとか」と栗山監督。その象徴として打って、走って、相手投手を動揺させることができる虎の韋駄天が大きいというわけだ。
近本は大阪ガス時代にアジア大会の社会人日本代表として、日の丸のユニホームを着てプレーしたが、侍ジャパンに選出されるとプロ入り後は初めて。昨夏の東京五輪には日本代表として、チームメートの青柳、岩崎、梅野が出場した。「すごいと思いますよ。代表でプレーすることは。あそこ(世界)でプレーできるということがすごいなという感じだった」と近本。栗山体制の初陣となる3月5、6日の台湾との強化試合(東京ドーム)でのメンバー入りが有力。夢だった侍ジャパン入りが現実になる日が近づいている。
「(調整は)順調に来ています。このキャンプで体づくりだったり、動きづくりというのを、自分の中では継続しています」
この日は全体練習後、初めて特打を行った。まずはキャンプを全力で走りきり、侍への準備を整える。(三木建次)
◆近本について阪神・矢野監督 「日本らしい野球ができるタイプなので。そういうところでは栗山さんにすごく興味を持ってもらえているんだなと思うし。俺もすごく同感できる」
■近本の日本代表VTR 近本は大阪ガス時代の2018年8ー9月に開催されたジャカルタ・アジア大会に社会人日本代表として出場。直前の7月には都市対抗野球で最優秀選手に贈られる橋戸賞と首位打者に輝いていたが、この大会でも3番、1番でジャパンを引っ張り、16打数4安打1打点で準優勝に貢献した。
■第5回WBCの開催は… 当初、2021年3月に本戦が行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で23年に延期となった。本戦は同年3月の開催を予定しているが、現時点で詳細日程は決まっていない。侍ジャパンは3月5、6日に東京ドームで台湾と強化試合を行うが、その後のスケジュールは未定。
■侍ジャパン・外野手事情 金メダルを獲得した東京五輪の外野手は吉田正、柳田、鈴木誠、近藤、栗原の5人。登録メンバーに限りがあり、中堅の本職は柳田だけで2番手以降の中堅手に不安を抱えた。鈴木誠は米大リーグ挑戦を表明しており、WBC参加は流動的だ。