歓迎セレモニーで挨拶する立浪監督(撮影・榎本雅弘) 中日の春季キャンプが1日、アグレスタジアム北谷でスタートした。背番号「73」を初お披露目した立浪和義新監督(52)は選手に対して練習前の円陣で厳しい言葉も投げかけ、緊張感はMAX。だが、練習に入ると自らノックを打つなど明るい表情も見せ、「100点」のキャンプインを迎えた。
勝利への執念をむき出しにする竜が、本格的に動き出した。「TATSUNAMI 73」のユニホーム姿は北谷の地で午前9時17分に初お披露目。全体での記念撮影を終えたあとの円陣で、立浪監督はナインに向け、厳しい言葉を発した。
「全体の練習をやるときは試合と一緒だからね。ヘラヘラ笑いながらやっている選手は(練習から)外すよ。それぐらいしっかりと緊張感を持ってやってください」
昨年10月29日の就任会見で「勝つために妥協はしない」と発した通り、〝戦闘服〟を身にまとった以上は本気で選手に向き合う。だからこそ、グラウンドの上では何事にも目の色を変えて取り組むことを求めた。南国の陽気な雰囲気の中で行うウオーミングアップであっても「隣の人と話さず、緊張感を持ってやってくれ」と忠告。空気はもちろん、一変した。
練習前に円陣で選手に話をする立浪和義監督(撮影・榎本雅弘)これが立浪流か…とおののきそうなスパルタ方針だ。だが、秋季キャンプ最終日にも「(2月)1日に練習をしたときに、そこからまた体を張らせているようでは実戦で結果を出せへん」と、オフに各自で充実した取り組みをすることを宿題として課していた。その答え合わせとなる初日は動きを見て、訓示に応えてくれた姿が目に映り、納得顔。100点スタートを切った選手たちを、しっかりと褒めた。
「次のクールからは指導もしながら。まずは秋にやってきたことから、どれだけ形が変わっているか。この(第1クールの)3日間はしっかりと観察したいと思います」
観察重視を表明するも練習では早速、自らノックバットを手にして選手を左右に振った。すべては勝利のために―。13年ぶりにユニホームに袖を通したミスタードラゴンズが、タクトを振るう。(須藤佳裕)
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