京産大FWのコーチ役としてラインアウトからのモールの動きチェックする檜垣大宇(奥左)=京都市北区 ラグビーの全国大学選手権は26日に準々決勝4試合が行われ、関西1位の京産大は日大(関東リーグ戦2位)と埼玉・熊谷ラグビー場で対戦する。15年ぶりの4強入りへ、共同主将の一人、FL檜垣大宇(4年)はブレザー姿で仲間とともに戦う。
1998年以来23年ぶりの関西制覇の陰の立役者だ。
「うれしかった。試合には出場できませんでしたが、選手をサポートして携われたのは光栄です」
東海大仰星高3年時にNO・8として全国優勝。京産大では2年から試合に出場し、今季は3人いる共同主将を任された。だが6月の練習中、右膝の靱帯を断裂。「復帰まで半年以上」と診断された。
FWコーチ役として今季の京産大を支えるFL檜垣大宇・共同主将=京都市北区 京産大には2人のFWコーチがいるが、外国人のパディ・ゴーフ氏はコロナ禍で来日できず、会社員の田倉政憲コーチが来られるのは週末だけ。「もちろん(負傷した)悔しさはありましたが、平日にFWを見る人間がおらず、僕がやるしかないと思った」とコーチ役を買って出た。
試合に向け、対戦相手の戦術などを分析。それをメンバー外のBチームに落とし込み、試合に出るAチームの練習台として対策を講じたり、練習の進行役を務めたり、看板のFWの強化に力を尽くしてきた。広瀬佳司監督(48)は「一生懸命やってくれ、助かっている」とたたえる。
日大戦に向けては関西リーグ優勝後の12月初めから分析を進めてきた。「モールからトライを取ったり、留学生のトライゲッターがいたりと、うちと似たチーム。いかに防御し、セットプレーで圧倒するか。準備はできています」と自信を見せる。
大学ラグビーのベンチ入りメンバーは23人。当日は〝24人目〟の選手としてグラウンドに立つ。(月僧正弥)
■檜垣大宇(ひがき・たいう)1999(平成11)年7月8日生まれ、22歳。大阪府出身。FL/NO・8。大阪・岬中1年でラグビーを始め、東海大仰星高3年時に全国優勝。京産大では今季から共同主将。卒業後は海外に語学留学する予定。178センチ、92キロ。