ビールかけで引退⁈ 阪神・糸井嘉男外野手(40)が5日、阪急交通社主催のオンライントークショーに出演後、取材に応じ、古巣の先輩である日本ハム・新庄剛志監督(49)に言及するとともに、自身10年ぶりのビールかけと日本シリーズ出場を熱望した。大舞台でビッグボスに勝ち、歓喜の美酒を浴びれば、引退してもいい-。それほどの覚悟を持って、不惑の超人は2022年シーズンに挑む。
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2022年の日本シリーズを糸井は思い描いた。相手ベンチにはビッグボスが座っている。当然、虎が勝って立つ頂点。慕ってくれる後輩と浴びまくる歓喜の美酒。そのすべてを実現できれば…。超人は声高らかに最後の夢を語った。
「なによりビールかけがしたいですね。もう一回。それだけですね、もう。したら、辞めます! ハッハッハ!」
冗談めかした〝引退宣言〟。だが、それだけの覚悟を持って来季に挑むという、強い決意の表れでもある。オリックスとヤクルトが戦った今季の日本シリーズ。第6戦(11月27日)は、初めてテレビ中継の解説者として、ネット裏から激闘を見つめた。
「すごく刺激をもらった。野球選手はやっぱりここを目指しているんだなと思いました」
ビールかけは日本ハム時代の12年を最後に縁がない。それが日本シリーズで実現できたら-。最高のひとときを知っているからこそ、もう一度味わいたいという気持ちでいっぱいだった。
そして、日本一を争って戦う敵は最高の相手がいい。この日は、糸原とオンライントークショーに参加。気心許した後輩と軽妙なトークでファンを盛り上げる中、当然、日本ハム監督就任以来、話題を提供し続けている、ビッグボスこと新庄監督の話題も上がった。
「破天荒なようで言ってこられることは刺さる。ちゃんと見てくれているんだなと思う」
日本ハムに入団した04年にメジャー帰りの新庄氏も北の大地を踏んだ。投手としてまだくすぶっていたときから、札幌ドームを超満員にするスーパースターを見て育った。今年2月の1軍春季キャンプで再会したときは「引退するぐらいの気持ちでやれ」とエールをもらった。超人に影響を与えた特別な存在がグラウンドに帰ってくる。「そりゃ楽しみですし、ワクワクします。1軍におれるよう、頑張らなアカンね」。闘志をたぎらせる最高の相手だ。
今季は開幕戦から先発を外れ、08年から続いていた開幕スタメン連続記録も途切れた。主に代打として77試合のみの出場に甘んじ、打率・208、3本塁打、18打点。一発勝負の難しさを痛感した。このまま代打稼業で終わるつもりはない。自身のSNSにはファーストミットの画像を投稿し、内野手挑戦も示唆した。ただ、なにより優先するのはチームの勝利。ビールかけのために、できることはなんでもする構えだ。
「いいところで出してもらうことが多いので、ここ一番のところで打てるように。勝ちに近づくと思うので、磨きます」
来年はプロ19年目、41歳シーズン。背水の陣で臨む。ビッグボスを倒し、超人はでっかい夢をかなえる。(原田遼太郎)
★糸井とビッグボス 糸井が近大から日本ハムに投手として入団した2004年、新庄氏もメジャーから加入。糸井は06年に外野手へ転向し、同年限りで引退した新庄氏らを目標にして翌07年に1軍デビューをつかんだ。1軍で一緒にプレーすることはなかったが「札幌ドームを満員にさせた方。特別な存在です」とリスペクト。今年2月、テレビ番組で沖縄・宜野座キャンプを訪問した新庄氏のインタビューを受けると、「感激しています」と感無量の表情だった。
★糸原「解説連れていかない」 オンライントークショーに参加した糸原は「来年は糸井さんを(日本シリーズの)解説席に連れていかないようにします」と誓った。11歳年上の超人に対しても「機嫌がいいときはタメ口でいけます」という間柄。「糸井さんと若手をつなぐじゃないですけど、中に入るのがチームとしても大事かなと。いつも気にしてもらっているので。感謝しています」。トークショーでも息の合った掛け合いでファンを楽しませた。