トス打撃をするヤクルト・村上宗隆=神宮球場(撮影・今野顕) 6年ぶり8度目のリーグ優勝を果たしたヤクルトが、10日開幕のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ(神宮)で巨人と激突することが決まった。チームは7日、神宮球場で全体練習。主砲の村上宗隆内野手(21)は3日後の初戦へ向け、集中力を高めた。
◆10日開幕ファイナルS巨人と激突 対戦相手が決まっても黙々とバットを振り続けた。村上がフリー打撃に臨む直前の午後5時30分過ぎ、CSファイナルステージで対戦する相手が巨人に決定。背番号55は集中力を緩めることなく快音を連発した。
「強いチームであることは間違いない。短期決戦なので一戦一戦、いいときも悪いときも切り替えながらプレーしていきたい」
決戦の場となる本拠地・神宮で全体練習をこなし、汗を拭った。巨人戦は今季、セ・リーグ5球団の中で最も相性がいい。打率・348、8本塁打、25打点。それでも「あまり、いいイメージというのはない。たくさんいい投手もいますし、目の前の一試合に集中して戦いたい」と引き締めた。
◆休養十分「体が超元気です!」 何物にも代えがたい経験を生かす。プロ入り後、1軍での短期決戦は初めてだが、今年は夏場に東京五輪を経験。5試合を戦い、米国との決勝戦(横浜)では決勝アーチを放つなど、一度も敗れずに金メダル獲得に貢献した。「五輪も経験しましたし、短期決戦(の経験)はゼロではない。しっかりやれれば、どの試合もうまくいくと思う」とうなずいた。
チームはシート打撃や非公開のサインプレーなど実戦を想定した練習に多くの時間を割いた。レギュラーシーズンでの巨人戦は11勝11敗3分けと全くの五分。だが、神宮での試合に限れば5連勝中だ。チームは1日にシーズン最終戦を終え、十分な休養と調整をこなした。村上も「体が超元気です!」と笑顔を見せた。日本シリーズ進出へ、レギュラーシーズンと同様にチームを牽引(けんいん)する。(横山尚杜)
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