記者会見するKDDIの高橋誠社長=29日午後、東京都千代田区 KDDIが29日発表した2021年9月中間連結決算は、純利益が前年同期比3・1%減の3614億円だった。菅前政権の要請に応じて携帯電話料金を値下げしたことが影響した。第3世代(3G)回線のサービス停止を来年3月末に控え、利用者の端末を無償交換する費用もかさんだ。
東京都内で記者会見した高橋誠社長は「値下げの影響は想定内で推移している」と説明。競合他社への顧客流出には歯止めがかかったとして、月額基本料0円の新プランを用意した低価格ブランド「povo」などで、新規顧客の獲得を強化する考えを示した。
9月中間期の売上高は3・5%増の2兆6251億円で過去最高だった。決済などの金融事業や、企業のテレワーク環境の整備といった法人事業が好調だった。
高橋社長は「法人事業はデジタルトランスフォーメーション(DX)の時代には注目される。成長領域として伸ばしたい」と話した。
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