17日、米ニューヨークのカーネギーホールで、ロン・カーターさん(左)と協演する史佳さん(共同) 米ニューヨークのカーネギーホールで17日、米ジャズ界の巨匠、ロン・カーターさん(84)と、日本の三味線奏者、史佳Fumiyoshiさん(47)が協演するコンサートが開催され、客席を埋めた300人近い観客が東西弦楽器のコラボに拍手喝采を送った。
来日60回を超すカーターさんは日本文化をよく知るベーシストだが、和楽器との本格的協演は初めてという。関係者を通じ「音楽面では新しいことに常に挑戦したいと思っている」と説明した。
史佳さんはニューヨークと新潟市を拠点に活動する三味線奏者。「ジャズも三味線も瞬間芸術。手の届かない伝説的存在のカーターさんの胸を借りたい」と話していた。
今回のコンサートは新型コロナウイルス流行で昨年、米国での上演中止などに追い込まれた史佳さんが、状況を突破したいとの思いを込め「ブレークスルー」と名付けて企画。協演は史佳さん側がカーターさんに持ち掛け、実現した。
約90分8曲の演目のうち、カーターさんは3曲で参加。たたき付けるような三味線の音に鈍いベース音が絡み合った。「荒城の月」では、山野内勘二・ニューヨーク総領事がピアノ奏者として参加した。
カーターさんはグラミー賞を2度受賞、録音した作品は2000を超え「録音作品数が最も多いジャズベーシスト」とギネス世界記録に認定されている。(共同)
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