8月下旬に新型コロナウイルスに感染し、全快した歌舞伎俳優、市川九團次(49)が6日、東京・大手町のサンケイスポーツ編集局に来社。コロナ公表後、初めて取材に応じ、11月3日開幕の「甘くない話~ノン・ドサージュ~」(東京・大手町の日経ホール、同7日まで)で舞台復帰することを明かした。
■感染、降板…「崖から突き落とされた気分」 九團次は9月4日から出演を予定していた市川海老蔵の「古典への誘い」(同27日まで)を降板。40度の発熱や骨折をしても舞台に立ってきただけに「崖から突き落とされた気分でした」とショックを受けた心境を吐露した。
2週間の自宅療養を振り返り、「(7月末に)ワクチンを2回接種済みだったからか熱は37度が最高で味覚もありました。『古典-』が千秋楽まで無事に終わることを祈り、歌舞伎のDVDを片っ端から見ていた」と仕事が支えになった。
待望の舞台復帰となる「甘くない話-」は現代劇で、女優、黒木瞳(61)の企画・初演出作の謎解きエンターテインメント。バブル時代のテレビ局プロデューサーを演じるにあたり、「最近、黒木さんにダメ出しをされている夢を見た。一番の楽しみはどんなアドバイスをいただけるか。まな板の上の鯉になって、自分で作ったものをぶつけます」と役者魂をみなぎらせた。大阪公演は11月13日に松下IMPホールで上演される。