三回、貴重すぎる22号ソロを放つマルテ。3戦連発、しかもすべて殊勲の一発だ(撮影・宮沢宗士郎) またマルテや! 3戦連発や! 阪神は中日に1-0でシビレる勝利。甲子園で竜に3タテを食らわせた。三回にジェフリー・マルテ内野手(30)が左翼席に突き刺す22号先制&決勝弾。3試合連続でお立ち台に上がった。絶好調の助っ人を擁し、5日からは〝勝負の関東遠征〟9試合。首位ヤクルトよ、待っていろ!
3戦3発、3連勝。マルテ、またマルテ、またまたマルテ-。お立ち台の「3、2、1、ラパンパラ!」も3日連続だった。マルテが引っ張り踏ん張った虎は、勢いをつけて「勝負の関東遠征9戦」へ挑める。
「うれしいですね。すべてのホームランが勝利に結びついたことがうれしいですけど、まだ試合が残っているので全部勝てるつもりでやりたい」
この時期はもう、勝利だけがすべてだ。どれだけ打線が沈黙しようが、誰か一人が打って最後に相手より1点でも上回っていればいい。主演・マルテで、3戦ともそんなショーになった。
1万8012人の観衆が酔いしれたアーチは、画面越しに見つめたファンには〝リプレー映像〟に見えたかもしれない。前日や前々日と同じように、またも豪快に引っ張った。三回2死走者なしで、小笠原が投じた初球、内角高め145キロ直球を左翼席へ打ち込んだ。そしてそのソロの1点だけで6月11-13日の楽天戦(楽天生命パーク)以来、約4カ月ぶりで今季5度目の同一カード3連勝をつかんだ。
3日連続で見れた! マルテのラパンパラ!(撮影・水島啓輔)この時期に、勝負どころの前の3試合を取れた意味は大きい。矢野監督も「勝負の関東遠征に行く前に、3連勝という形で、戦う態勢を全員で作れた」とうなずいた。5日からDeNA3連戦(横浜)。8日からはいよいよ、1ゲーム差で追う首位ヤクルトとの天王山3連戦(神宮)が待つ。11日のドラフト会議を挟んで、12日からは巨人との今季最後の3試合(東京ドーム)だ。
指揮官は率直に「9試合と考えると、ちょっとしんどくなる部分ありますけど、1試合1試合、僕たちの試合をして精いっぱい戦ってきますので、ファンの皆さんも一緒に戦ってもらえたら」と呼びかけた。
勝っても勝ってもヤクルトは負けない。虎がガンケルの好投とスアレスのセーブ、マルテのソロで勝利しても、燕もサンタナが前日の3ランに続いてまたもV打を放ち、リリーフに配置転換されたスアレス兄が来日初セーブで締めくくった。今ほど〝助っ人力〟が問われる局面はない。先はまだ見えず、足がすくむような、重圧だらけの長旅になる。その出発前の3連勝だったから、なおさら会心で〝マルテ様々〟の3連戦だった。
虎の助っ人砲の3戦連発は昨年サンズがマークして以来だったが、プロ野球タイ記録にはバースの7試合連続本塁打が輝いている。マルテがここから「勝負の関東遠征」で数字を伸ばせば、一気に伝説となる。
「チームの仲間が活躍してくれることで、こうやって勝利に結びついているので、全部優勝に向けて戦っていきたい」
マルテは固く誓った。次の甲子園でのゲームは17日の広島戦。興奮と、歓喜へのカウントダウンを手土産に帰ってくる。(長友孝輔)
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