関西六大学野球秋季リーグ戦、京産大対神院大 京産大・北山亘基投手=ほっともっとフィールド神戸(撮影・榎本雅弘) 関西六大学リーグ第2節第1日(神院大2―0京産大、11日、ほっと神戸)京産大は神院大に零封負け。今秋ドラフト指名候補右腕・北山亘基投手(4年)が今秋初戦に先発し、6回5安打2失点と粘投するも勝利にはつながらなかった。
「チームもかなり久しぶりの実戦の中で緊張している部分もあったと思うので、始めの流れを渡してしまったのは投手としてはダメ」
京産大・勝村法彦監督=ほっともっとフィールド神戸(撮影・榎本雅弘)いきなり2安打で1点の先制を許し、四回も2死一塁で左中間適時二塁打を浴びた。追う展開を招いたことには反省したが、一回には球場表示で自己最速を1キロ更新する152キロを計測。力のある直球にチェンジアップやスライダーを織り交ぜて投球を組み立てた。
新型コロナウイルスの影響もあり、7月上旬から約1カ月半もの間、チームでの全体練習はストップ。大会前のオープン戦もできなかったため、実戦もこの試合が春季リーグ戦以来だった。それでも北山はこの3週間で急ピッチで仕上げ、「試合を作れるまでには持ってこられた」と一定の手応えもつかんだ。
ネット裏にはプロ9球団17人のスカウトが詰めかけ、阪神・熊野スカウトは「リリースポイントも安定し、良くなってきている。春までは完投を意識しているのか力感があったが、それもなく冷静に、大人の投球ができるようになってきた」と感じる成長を明かした。北山は京都成章高3年時もプロ志望届を提出したが、指名漏れ。あれから4年が経ち、自身に対するスカウト陣の視察が増えていることも理解しているものの「気にしている間はまだまだだと思う。一番の目的はチームが勝つことなので、そこに集中しようと思って投げている」と、視線は捕手ミットに定める。
自身だけでなく、勝村監督も今季限りで京産大のユニホームを脱ぐことを発表しており「4年間お世話になったので、胴上げできるように、と話していた。初戦を落としてしまったので、また明日から勝ち越せるように、しっかりとやっていきたい」。たくさんの思いを胸に秘め、巻き返しを誓った。
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