跳躍する兎沢朋美=国立競技場(鳥越瑞絵撮影)

東京パラリンピック第10日・陸上(2日、国立競技場)女子走り幅跳び(義足・機能障害T63)で、2019年世界選手権銅メダルで初出場の兎沢(とざわ)朋美(22)=富士通=は4メートル39で4位だった。

踏切りのタイミングが合わず、合計6本の跳躍のうち、4本がファウル。苦しみながらも、最後の跳躍でこの日最長の4メートル39をマークした。兎沢は「パラリンピックの舞台は(雰囲気が)違うと聞いていた。覚悟して臨んだつもりだったが、足りなかった。心の弱さが完全に出た」と目に涙を浮かべた。

骨肉腫により10歳で左脚を切断。常総学院高3年の冬までは、建築系の大学への進学を志していたが、16年リオデジャネイロ大会をテレビで観戦した際に抱いた「東京(大会)で選手として活躍したい」という感情を抑えられなかった。

17年春に入学したのは日体大。入学と同時に本格的に競技を始め「最初はジョグでトラック1周を走り切ることもできなかった」。それでも諦めることなく、日体大の水野洋子監督と二人三脚で地道に鍛錬。自国開催の大舞台に立った。

「『大きな夢』から年を追うごとに、『目標』になって、やっと『現実』に。(結果に対して)悔しい思いも強いですが、大会が開催されていなかったらもっと悔しかったと思う。開いていただいたことに感謝したい」

銅メダルを獲得したスイスの選手の記録は5メートル1。「やるべき跳躍をすれば手が届かないとは思わない」。3年後のパリ大会で雪辱する。

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