力強く進む瀬立モニカ=海の森水上競技場(鳥越瑞絵撮影)

東京パラリンピック第10日・カヌースプリント(2日、海の森水上競技場)女子カヤックシングル(運動機能障害KL1)予選2組で、瀬立モニカ(23)=筑波大=は1分00秒180の4着で、4日の準決勝に進んだ。同組のトップとは3秒059差。「1位通過を狙っていた。ここまで情けないとは思わなかった。悔しいですね」と唇をかんだ。

大粒の雨と風の影響で水面が波打つ悪条件下で、磨いてきた出だしは「すごくよかった」とスタートダッシュに成功。前半は首位争いを繰り広げたが、100メートルを過ぎると失速し「後半に体が動かなくなった。原因は気温ですね。予想以上に気温が下がって…」。暑さに備えて万全の準備をしてきた中、気温は20度前後と肌寒く対応しきれなかった。

瀬立は2013年に体育の授業で倒立前転をした際、脳と胸椎を損傷。車いす生活となった。絶望の中、光となったのが自国開催のパラリンピック。「車いすになってから生きる希望が東京パラリンピックで、これがあったからこそ、前を向いて生きていくことができた」。無観客開催となったが「本当にこの大会を開催してくれてありがとうという気持ちでいっぱいです」と涙ながらに感謝の思いを述べた。

カヌーの会場は生まれ育った地、東京・江東区の海の森水上競技場。「しっかり勝ちきるという強い気持ちを持って準決勝を戦いたい」。地元の応援をパワーに変える。

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