この日2点目を決めてガッツポーズのレオセアラ。ハットトリックの活躍で横浜Mは大勝し、首位川崎との勝ち点差を4に詰めた(撮影・蔵賢斗) 明治安田J1第25節第1日(21日、横浜M5-0仙台、ニッパツ)2位の横浜MはFWレオセアラ(26)の3得点などで仙台に5―0で大勝し、3連勝で勝ち点59とした。
首位を射程圏内に捉えた。リーグ戦12戦無敗(10勝2分け)を決めると、ホームのサポーターが立ち上がって横浜Mイレブンに拍手を送る。これで川崎とは勝ち点4差、遠かった背中がそこまで近づいてきた。
「監督は変わってもサッカーは大きく変わっていない。攻撃的なサッカーを継続できている」
ハットトリックのFWレオセアラは胸を張る。0-0の前半26分、相手GKとの競り合いを制して、頭でゴールに押し込み先制すると、後半17分にはミドルシュートで追加点。さらに3-0の同25分にカウンターから、スルーパスを受けるとゴール右隅に流し込んで3点目を奪った。
チームは2試合連続で5得点。ここ7試合連続で複数得点を奪い、総得点56は川崎に並んだ。8月から指揮を執るマスカット新監督も「エンターテインメント性の高い、たくさんのゴールを奪う試合ができた」と満足げな表情を浮かべた。
シーズン途中にポステコグルー監督をセルティック(スコットランド)に引き抜かれた。3年半の在任で独自路線の超攻撃的サッカーを確立し、選手からは「ボス」と呼ばれて慕われた指揮官が去り、チームは岐路に立たされた。それでも、このスタイルを継続すべく、クラブはポステコグルー監督の下でコーチ経験もある新指揮官を招聘(しょうへい)した。
ここ2試合で5得点と絶好調のレオセアラは「しっかりと目の前の試合を勝つことで最後にみんなが笑顔になるようなシーズンになる」。自分たちが信じる道を貫き、いまだ今季無敗を続ける王者を追い抜く。(山下幸志朗)