後半、チーム4点目となるゴールを決める横浜M・前田大然(左)=ニッパツ三ツ沢球技場(撮影・蔵賢斗) 「明治安田生命Jリーグ」で2位の横浜MがFW前田大然(23)のハットトリックなどで大分に5―1と大勝し、勝ち点を56に伸ばした。首位川崎とは6差。鹿島は徳島を3―0で退け、勝ち点41で3位に浮上した。名古屋は湘南を1―0で下し、勝ち点40。
〝前田劇場〟の幕開けは、0-0の前半30分だった。右クロスに右足を合わせて先制ゴールを奪った横浜MのFW前田は「決めたらバイキンマンのポーズをやると娘に話していた」と、約束通り頭に指を立てるポーズを披露した。
さらに後半10分に味方の得点をアシスト。同30分には右足でループ弾を決め、同38分は左クロスを頭で合わせた。「プロ初のハットは素直にうれしい。代表では一度やっているけど、そのときとは違う感情だった」。2019年3月26日、U-23アジア選手権予選のミャンマー戦で3ゴールを記録したが、J1での達成感は格別だった。
東京五輪は3試合に途中出場しただけで、1次リーグ第3戦のフランス戦でゴールを決めたものの、持ち味のスピードは影をひそめた。
「五輪では悔しい思いをした」。たまった鬱憤を晴らし、ここ11戦9勝2分けの快進撃。首位の川崎に勝ち点6差に迫った。9月から始まるW杯アジア最終予選も見据え、今季13得点とした23歳が逆転優勝へ突き進む。(宇賀神隆)
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