久保の強烈なシュートはGKの手をかすめてゴールへ(撮影・甘利慈)

東京五輪第6日・サッカー 男子1次リーグA組、フランス0-4日本(28日、日産スタジアム)男子の1次リーグ最終戦で、A組の日本はフランスに4―0で大勝して3連勝の同組1位で準々決勝に進出した。五輪で日本の1次リーグ3連勝は初。前半にMF久保建英(20)=レアル・マドリード=が3戦連続ゴールで先制すると、25歳以上のオーバーエージ(OA)枠で選ばれたDF酒井宏樹(31)=浦和=も得点。日本は31日の準々決勝でB組2位のニュージーランドと戦う。

誰も止められない。0-0の前半27分、MF久保はシュートのこぼれ球に鋭く反応し、左足を強振した。日本選手初の五輪3戦連続ゴールがネットに突き刺さる。背番号7はぺろりと舌を出すと、ベンチを出た仲間の輪へ飛び込んだ。

「チームを背負うとかおこがましいことは考えていない。やることをやって力になりたい。それがゴールにつながっている」

大会前に〝死の組〟とも評されたA組で、日本史上初の3戦全勝で1次リーグを突破した。南アフリカ、メキシコ、そしてフランス。久保は全試合で先制点をマーク。この日はハーフタイムまででお役御免となり、決勝トーナメントに向けて体力を温存した。

前半、先制ゴールを決め駆けだす久保建=日産スタジアム

海外組が史上最多9人(メンバー発表時)を数え、「歴代最強」との呼び声が高い日本。それでも久保は「強豪国は何年も前に、今の自分たちの状態を経験している」ときっぱり言う。欧米列強は日本を上回るスピードで進化を遂げてきた。その差を縮めるために「どれだけショートカットしていけるか」と冷静に先を見据える。

日本は金メダルを見据え、2017年12月の結成から連係を磨いてきた。ただ、日本が唯一のメダルである銅を獲得した1968年メキシコ五輪では釜本邦茂という絶対的なエースが君臨し、得点王に輝いた。世界を勝ち抜くには組織力に加え、久保のような個の力は不可欠だ。

「国際的なスポーツの祭典の歴史に自分たちの名前を残せるチャンス。日本のみなさんに、サッカーにポジティブなイメージを抱いてほしい」

31日の準々決勝ではB組2位のニュージーランドと対戦。その先はスペインなどとの対戦が想定される。あと3勝すれば、日本のファンとともに新たな地平を見ることができる。(山下幸志朗)

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