府中駅前の沿道で自転車男子ロードレースを観戦する人たち=24日、東京都府中市

■7月26日 まさかの落下、まさかの予選落ち。東京五輪体操男子の種目別鉄棒で内村航平はひねり技で手が離れマットに打ち付けられた。演技開始から25秒。「僕が見せられる夢はここまで」というにはあまりに短かった。競泳の男子400メートル個人メドレーでは「99%金を取れる」と豪語していた瀬戸大也が予選を軽んじてか落選の憂き目を見た。

2人に加え、女子400メートルリレーで第2泳者を務めた池江璃花子も力泳及ばず予選落ちした。両肩痛からはい上がった内村、病魔に打ち勝った池江、対照的に女性問題でみそをつけた瀬戸。それぞれのストーリーで国民的関心の高かった3人。池江、瀬戸はまだ出番があるが、スタートでつまずいてしまった。

競技が始まり、コロナ関連ニュースは縮小気味だ。24日の東京都内の新規感染者は1128人で前週の土曜日から282人減ったという。ところが、検査数を聞くと4796件でふだんの平日の半分ほど。それでこの数字では陽性率の高さにびっくりする。

東京五輪はいかに人流を抑え密を防ぐかだが、開会式当日の国立競技場周辺は雰囲気だけでも味わおうと多くの人たちが押し寄せた。東京など4都県を走った自転車ロードレースの沿道も場所によっては密状態だった。国や都がいくら自宅でテレビ観戦を呼びかけたところで、もう人々はいうことは聞かない。それだけははっきりした。

この調子では札幌のマラソン、競歩の沿道には全国からドッと人が集まるだろう。つまずいたのは3選手だけではなく観戦対策もつまずきを見せたが、こちらは想定内で「まさか」ではなかった。五輪の成否を左右するともいわれる人流抑制に、もっと強い手がほしい。(今村忠)

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