男子団体で獲得した銅メダルを手に笑顔の(左から)武藤弘樹、河田悠希、古川高晴=夢の島公園アーチェリー場

東京五輪第4日・アーチェリー(26日、夢の島公園アーチェリー場)男子団体で古川高晴(36)=近大職員、河田悠希(24)=エディオン、武藤弘樹(24)=トヨタ自動車=の日本は、3位決定戦でシュートオフの末にオランダを5―4で破り、男子団体で日本初の表彰台となる銅メダルを獲得した。日本は準決勝で強豪の韓国に惜敗して3位決定戦に回っていた。古川は2012年ロンドン大会での個人銀に続く2個目のメダル獲得となった。

放たれた矢が「10」の内側に突き刺さると、3人で叫びながら抱き合った。自国開催の五輪で、男子団体で初のメダル獲得。チームリーダーの古川が伝えた歓喜の言葉から、その興奮の大きさが伝わった。

「(メダルは)重いが、心はぴょんぴょん跳ねている感じ」

準決勝で強豪の韓国に4―5で惜敗して回った3位決定戦。オランダとの一進一退の展開を制した。第1セットと第3セットを落としたが、第2セット、第4セットとすぐさま取り返して4―4に。試技1度ずつのサドンデス方式で行われるシュートオフでは、最後の一投で相手よりも中心に近い10点に入れるしかなくなった。それでも武藤がど真ん中に入れて、メダルを勝ち取った。

36歳のベテラン古川が、ともに初出場で24歳の河田と武藤を導いた。12年ロンドン個人銀メダリストで、五輪5大会連続出場。輝かしい実績にも慢心せず、毎日500本近くを打ち込み、体を追い込んだ。「落ちていく体力をつけていかないと。周りの選手は自分と年齢が離れている。自分も変えていかなきゃと思った」。向上心が快挙を支えた。

今年2月には第1子となる男の子が誕生。「さらなるモチベーションになった。今がMAX」と意気込んでいた。9年ぶりに五輪のメダルを手にし、大舞台でパパとしての立派な背中を見せた。

「こんな状況の中で開催された五輪で、男子団体で初めてのメダルをこの3人で取れたのは本当にうれしいの一言」

27日からは男女の個人戦が始まる。大黒柱が支えたメダル獲得から、一気のメダルラッシュを目指す。(邨田直人)

古川 高晴(ふるかわ・たかはる)

 1984(昭和59)年8月9日生まれ、36歳。青森県出身。五輪は04年アテネ大会から5大会連続出場。12年ロンドンの個人で銀メダル。15年世界選手権で銅メダル。18年ジャカルタ・アジア大会は混合リカーブ優勝。青森東高、近大出。近大職。175センチ、87キロ。

河田 悠希(かわた・ゆうき)

 1997(平成9)年6月16日生まれ、24歳。広島県出身。広島・佐伯高2年だった14年に全日本選手権で最年少優勝を果たし、19年も優勝。17年アジア選手権2位。18年に18メートルの室内日本記録を樹立。五輪は初出場。日体大出。エディオン。178センチ、79キロ。

武藤 弘樹(むとう・ひろき)

 1997(平成9)年6月26日生まれ、24歳。愛知県出身。愛知・東海中で競技を始めた。14年南京ユース五輪6位。18年ジャカルタ・アジア大会、19年世界選手権代表。五輪は初出場。慶大出。トヨタ自動車。175センチ、76キロ。





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