市和歌山先発・小園健太=紀三井寺公園野球場(撮影・中島信生) 第103回全国高校野球選手権大会和歌山大会(25日、紀三井寺)準決勝2試合が行われ、今春の選抜大会に出場した市和歌山が高野山に10―0、五回コールドで勝利した。先発したプロ注目の最速152キロ右腕・小園健太投手(3年)が5回1安打8奪三振と好投。春夏連続甲子園出場へ、27日の決勝で、和歌山東に7-1で勝った智弁和歌山と戦う。
◆10―0、五回コールド勝ち
春夏連続の甲子園は、もう目の前だ。市和歌山のエース・小園は5回を投げ、許した安打は一回の1本だけ。相手打線を寄せ付けなかった。
「この2戦、球が上ずったりしていたので、コントロールを修正できた」
最速は147キロと自己最速(152キロ)には及ばなかったが、前回登板に続いて制球を重視。それでも五回には3者連続三振を奪うなど、計8奪三振。二回以降は走者すら許さず「一、二回は10割だったが、点差が開いて8割ぐらいで投げた」と振り返った。
◆小園「泣いても笑っても最後」
ネット裏には複数の日米スカウトが熱視線を送った。ロイヤルズ・大屋国際スカウトは「賢い投手。自分のイメージ通りの球が投げられている」と評価し、巨人・岸スカウトは「特にコントロールが良かった。相手を見て球を変えられる」とうなった。
最後の夏。目標の日本一まで負けるわけにはいかない。「泣いても笑っても最後。気持ちで抑えたい」と小園。仲間を信頼し、力も技も兼ね備えたエースが智弁和歌山との〝頂上決戦〟に臨む。(北池良輔)
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