東京五輪サッカー男子の日本代表が22日に初戦を迎える。複数の新型コロナウイルス陽性者が出て多くの選手が濃厚接触者とされる南アフリカとの試合で、感染が広がる不安はないのか。昨年来のコロナ禍でも公式戦を開催したJリーグの関係者が「試合中の接触プレーで感染した事例は一つもない」と話すように、リスクは高くはないようだ。

Jリーグは検査体制やリスク評価について専門家の助言を仰ぎながら向き合ってきた。濃厚接触者と判定されれば試合には出場できない。検査での陰性などを条件に出場できる五輪の方が要件は緩い。ただ、仮に試合前の検査をすり抜けた感染者と試合中のプレーで接触したとしても、直ちに危険とまでは言えない。

昨年3月にプロ野球と立ち上げた「コロナ対策連絡会議」では、試合でのプレーが濃厚接触に該当するかどうかが早い段階から議論された。専門家チームの舘田一博東邦大教授は昨年6月時点で「個人的には当たらないと思う。体の接触は一瞬あるが(濃厚接触の定義となる)1メートル以内で15分間話すのと同じリスクかというと、そこまでではない」と述べた。

J1の鳥栖やG大阪などでクラスター(感染者集団)発生事例はあるが、原因と指摘されたのは食事やロッカールームでの会話などで、ピッチ上と因果関係はない。感染力の強いデルタ株という新たな不安要素はあるものの、南ア戦へ向けて日本チームも冷静に事態を受け止める。

主将の吉田麻也(サンプドリア)はコロナに絡む混乱に「イタリアで1年間やってきている。個人的には全く問題ない」と動じず、森保一監督は「安全に安心してプレーできる環境づくりをしてくれると信じている」と話した。

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