IOCのバッハ会長

 広島県と広島市は13日、国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長が16日に広島市内の平和記念公園を訪問することが決まったと発表した。原爆慰霊碑に献花し、原爆資料館を見学する。長崎県も13日、IOCのコーツ調整委員長が長崎市を16日訪問すると発表した。両被爆地では、バッハ氏らの来訪に反対する声も上がっている。

 16日は国連で採択された「五輪休戦決議」の期間が始まる日で、平和希求の取り組みを訴えるとみられる。東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が広島に、遠藤利明副会長が長崎に、それぞれ同行する。

 広島県の湯崎英彦知事は「核兵器のない平和な世界の実現に向けた力強いメッセージを発信していただきたい」、広島市の松井一実市長は「『ヒロシマの心』を世界のスポーツ界に広げていただける貴重な機会」と期待するコメントを出した。

 長崎県や市の関係者によると、コーツ氏も長崎原爆資料館を訪れるとみられる。中村法道知事は13日の県議会で「原爆の悲惨さや非人道性を理解し、全世界に向け平和のメッセージを発信してほしい」と述べた。

 バッハ氏訪問には、原水爆禁止広島県協議会(県原水協)が抗議声明を出したほか、訪問中止を求めるインターネット署名には1週間で5万人以上が賛同した。長崎市の被爆者団体幹部も6月、IOC幹部の来訪方針に「歓迎できない」と語った。

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