14年W杯で開催国ブラジルを完封したオチョア(右)のビッグセーブにネイマール(左)もお手上げ

東京五輪に出場するサッカーU―24(24歳以下)日本代表の前に難敵が立ちはだかる。日本が五輪1次リーグ第2戦(7月25日、埼玉)で対戦するU―24メキシコ代表に、W杯4大会連続選出のGKギジェルモ・オチョア(35)=クラブ・アメリカ=が25歳以上のオーバーエージ枠で招集される方針であることが15日、関係者への取材で分かった。W杯でブラジル、ドイツを完封した名手の存在は、日本の金メダル獲得へ障壁となりそうだ。

自国開催の五輪で金メダルを目指す日本にとって、悲報が届いた。1次リーグ第2戦で戦うメキシコが、オーバーエージ(OA)枠で世界的名手のGKオチョアに白羽の矢を立てた。

U-24代表を率いるハイメ・ロサノ監督(42)の関心について、オチョアが所属するクラブ・アメリカ幹部は「監督がオチョアの招集を強く望むなら、われわれはその要求に応えるだけ」と明言した。もう一人、FWエンリ・マルティン(28)の選出も濃厚だという。

メキシコの守護神がその名をとどろかせたのは、2014年W杯ブラジル大会。アジャクシオ(フランス)との契約が満了となり、無所属の〝浪人GK〟として出場。1次リーグ第2戦で開催国ブラジルにシュート14本を打たれながら、ビッグセーブ連発で0-0の引き分けに持ち込み、スペイン1部のマラガ移籍を勝ち取った。

4大会連続のW杯となった18年ロシア大会初戦もドイツに25本ものシュートを浴びながら〝神セーブ〟。1―0の完封で前回王者を1次リーグ敗退へ追い込んだ。昨年11月には日本との国際親善試合(オーストリア)で2-0の完封勝ち。前半11分にMF原口のミドルを左手で止め、4分後にはFW鈴木との1対1を右足でセーブ。こぼれ球を押し込みにかかったMF伊東のシュートを横っ飛びで止めた。

メキシコは名GKの輩出国で、90年代に活躍したカンポスは168センチと小柄ながら驚異的な反射神経を披露した。12年ロンドン五輪以来の金メダルを狙うロサノ監督はGKと守備の中央が弱いと考え、センターバックとボランチ(守備的MF)をこなせるルイス・ロモ(26)=クルスアスル=も招集する方針。日本はメキシコの厚い壁を突破できるか。MF久保、MF堂安ら攻撃陣に難題が降りかかる。

ギジェルモ・オチョア(Guillermo Ochoa)

 1985年7月13日生まれ、35歳。メキシコ・グアダラハラ出身。2004年に同国1部のクラブ・アメリカでデビュー。アジャクシオ(フランス)、マラガ(スペイン)、スタンダール(ベルギー)などをへて19年クラブ・アメリカ復帰。五輪は04年アテネ大会にU―23代表で出場。05年メキシコ代表でデビューし、W杯は06年ドイツ大会から4大会連続で選出。代表通算112試合出場。185センチ、76キロ。

U-24メキシコ代表

 五輪出場は3大会連続12度目。北中米カリブ海予選1位。2012年ロンドン五輪準決勝で日本に3―1で逆転勝ちし、決勝でブラジルを破って金メダル。筑波大大学院出身の西村亮太氏がコーチを務める。東京五輪世代で日本と2度対戦して2分け。19年トゥーロン国際大会・準決勝ではPK戦の末に敗れた(記録上は引き分け扱い)。A代表のFIFAランキングは11位で、日本との対戦成績は4勝1敗。


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