男子400メートル個人メドレー決勝 記念撮影する(左から)2位の本多灯、優勝した瀬戸大也、3位の田渕海斗=3日午後、千葉県国際総合水泳場(撮影・萩原悠久人) 競泳・ジャパンオープン第1日(千葉県国際総合水泳場)無観客で開幕し、男子400メートル個人メドレーは東京五輪代表の瀬戸大也(27)=TEAM DAIYA=が4分9秒88で優勝した。4月の日本選手権以来2カ月ぶりのレースで、金メダルへ向け手応えをつかんだ。女子で東京五輪代表の池江璃花子(20)=ルネサンス=は、専門外の100メートル平泳ぎ予選で1分12秒62の43位に終わり、敗退した。
男子400メートル個人メドレー決勝 優勝し笑顔の瀬戸大也=3日午後、千葉県国際総合水泳場(撮影・萩原悠久人)◆「調整すればタイムはガッと上がる」
東京五輪開幕まで50日となったこの日、瀬戸は前向きな言葉を並べた。標高約1750メートルの長野・東御(とうみ)市での準高地合宿を終えて、先週下山したばかり。疲労が残るなかで出した4分9秒88のタイムにうなずいた。
「良くも悪くも(常に4分)10秒を割る実力は戻ってきている。調整すればタイムはガッと上がる。まだ(五輪開幕まで)50日ある。やるべきことがあるし、ワクワクする」
400メートル個人メドレー決勝は前半から恐れず飛ばした。第1泳法のバタフライ、続く背泳ぎを終えた前半の折り返しは予選より約2秒速い1分58秒61。その後の平泳ぎを得意とするが、この100メートルで1分12秒もかかったことがタイムが伸びなかった要因と分析した。課題は明確なだけに、焦りはない。
◆五輪本番へ持久力の強化に集中
瀬戸の同種目のベストタイムは2020年1月にマークした4分6秒09。東京五輪の同種目は7月24日に予選、同25日に決勝が行われる。五輪本番まで、スピードを上げた際に粘れる持久力の強化に集中する。
思い描くプランは、1分56、57秒台で折り返し、後半の200メートルでベストラップを出すこと。実現すれば4分4秒台、さらには「水の怪物」と評されたマイケル・フェルプス氏(米国)が持つ4分3秒84の世界記録も見えてくる。
「本番は自分がライバル。自分が思い描くレースができれば金メダルは99%取れる。残り1%を覆されないようにやっていきたい」
今大会は、代表に内定している200メートルのバタフライと200メートル個人メドレーに出場する。本番で理想のレースをするべく、瀬戸が総仕上げに入る。(角かずみ)
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