(セ・リーグ、ヤクルト3-7巨人、5回戦、巨人3勝1敗1分、28日、神宮)阪神に追いつき追い越せ-。巨人には、その形がみえてきた。チームの顔の本塁打攻勢が、その根拠だよ。
4-2と2点差にされた直後の四回に、岡本和が2ラン。ヤクルトに3点目を取られた直後の六回には、丸がソロ。得点差を縮められるたびに、引き離した。
ここぞの場面で、流れを手放さず、せきとめる一発。相手からすれば、さあ追撃だ、と思った矢先だけに余計、やるせなさが募る。先発の高橋はテンポが悪く、五回までヨレヨレのピッチングだっただけになおさら、効果的だった。
新型コロナで離脱を経験した丸は、しっかり復調してきた。岡本和はまだ、スイングの切れがいまひとつだけど、その中でも結果は積み重ねている。この2人に坂本を加えたトリオが、いうまでもなく巨人打線の軸。3人がかちっと固まれば、チームに及ぼす安心感と、相手に与える脅威は計り知れない。
投手陣が不安定だとしても、それを上回る打線の力で、有無をいわせずに勝つ。Aクラスの差が縮まれば縮まるほど、巨人本来の形が、モノをいうのではないかな。 (本紙専属評論家)
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