日本相撲協会は14日、元関脇で西幕下筆頭の琴勇輝(30)=本名榎本勇起、香川県出身、佐渡ケ嶽部屋=の現役引退と年寄「君ケ浜」襲名を発表した。今後は佐渡ケ嶽部屋付きの親方として後進を指導する。引退会見の日時は未定。
琴勇輝は平成20年春場所初土俵。突き押しを武器に28年春場所では横綱日馬富士を破って初金星を獲得するなど12勝3敗で殊勲賞。翌夏場所に新三役(関脇)に昇進したが、膝の負傷で今年3月の春場所では西幕下筆頭で全休していた。
平成27年春場所前、十両以上の関取で構成される力士会の席上だった。三段目時代から最後の仕切りで「ホゥッ!」と自らに気合を入れる発声について、力士会会長(当時)だった横綱白鵬から「せき払い、やめろ! 犬じゃないんだからほえるな!」と強烈な物言いがついた。それでも、「受け狙いのパフォーマンスではなく、自分のなかのリズム。あくまで気合」と直後の本場所でも継続。審判部から注意を受けるまでの約1年間、信念を通した。
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