新型コロナウイルスの検査を受ける市民=9日、ソウル(共同) 韓国で新型コロナウイルスの感染者が今週に入り急増、政府は9日「第4波の初期段階」との見解を示し「第3波を上回る大流行になる可能性がある」と警告した。春になり人の移動が増えたことに加え、深夜に隠れて営業する飲食店が相次ぐなど「コロナ疲れ」も感染拡大の一因となっており、防疫対策に手詰まり感も漂っている。
政府によると、7日の感染者数は1月以来となる700人を記録し、8日も671人だった。韓国では昨年12月に1日当たりの感染者が1000人を超える「第3波」のピークを迎えた後、徐々に減少し、3月の大部分は300-400人台で推移していた。
政府は9日、経済への悪影響などを考慮し、飲食店の営業時間のさらなる短縮といった防疫対策の引き上げはいったん見送ったが「状況が悪化すれば調整せざるを得ない」と強調した。
ワクチン接種を巡っても、計画に狂いが生じる可能性がある。韓国は英アストラゼネカのワクチンを多く確保しているが、接種後に血栓などの症状が報告されたことを受け、60歳未満への接種などを現在見合わせている。(共同)
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