昨年9月に右肘の手術を受けた広島・大瀬良大地投手(29)が28日、日本ハムとの練習試合(名護)に先発し、176日ぶりに実戦登板を果たした。予定通りの3回までで打者12人と対戦し、52球。2安打無失点3奪三振1四球の内容に「一発目にしては十分かなと思う」と振り返った。開幕投手の大本命の復帰登板での快投を佐々岡真司監督(53)も「順調すぎるぐらい順調」と絶賛した。
◆昨秋に右肘手術受け
エースが帰ってきた。昨秋に右肘の手術を受けた大瀬良が、昨年9月5日のDeNA戦(マツダ)以来176日ぶりとなる実戦登板を果たした。
「マウンドから見る景色はすごく懐かしさがあった。非常に心地良かった。試合ですけど、喜びを感じながらマウンドに立った」
一回、浅間、近藤、西川を打たせて取り、わずか9球で三者凡退に。二回2死から渡辺に左前打、清宮に右前打を浴び一、三塁とされたが、宇佐見を初球カットボールで遊ゴロに料理。三回は平沼、浅沼を連続で見逃し三振、近藤は四球で歩かせたものの、西川を空振り三振に仕留め、無失点のまま締めくくった。
◆佐々岡監督「順調すぎる」
20日に1軍キャンプに合流したばかりだが、147キロを計測した直球と多彩な変化球を織り交ぜて好投。キャンプ最後の実戦に間に合わせた投手キャプテンを、佐々岡監督も「ここに向けてしっかりと合わせてくれた。順調すぎるぐらい順調。それぐらいの球を投げていた」と絶賛した。
エースの復活で、開幕投手争いは激しさを増す。昨季8勝の九里は前日27日の巨人との練習試合(那覇)で3回2失点。同10勝でセ新人王の森下はこの日の六回から登板し3回1失点とともにアピールはいまひとつ。大瀬良が3年連続3度目の大役を手にする可能性が急浮上した。
「(九里)亜蓮も、(森下)暢仁も順調に調整を重ねている。やるべきことをやって開幕を迎えたい」と冷静に語る大瀬良。昨季5勝に終わり逆襲に燃える右腕が3月26日の中日との開幕戦(マツダ)を目指して猛スパートをかける。(柏村翔)
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