★直接対決は後輩に軍配
2人はプロで先発として8度投げ合い、横浜・野村投手が4勝2敗、巨人・桑田投手は2勝5敗だった。初対決は野村氏がプロ3年目の1990年6月19日で、ともに完投。1失点の野村氏が勝利投手になった。その後も野村氏が3連勝したが、桑田コーチは7度目の98年8月13日に初勝利。1週間後の20日も連勝し、これが最後の直接対決となった。
★冷やしカレーが好き
野村氏は最後に「冷やしカレーが好きでしたよね」と昔の好物について質問。桑田コーチは「冷蔵庫で一晩冷やしたのを翌朝、温かいご飯にかけて生卵とソースを混ぜて食べていたね。今でも好きで、食べると高校時代を思い出すよ」と懐かしそうに答えた。さらに突然、関西弁で「大阪やから、お前もカレーにはソースやろ」と逆質問。「しょうゆです」と答える野村氏に、「カレーにしょうゆのイメージはないなあ」とすっかり関西人に戻っていた。
★対談を終えて
桑田さんは、選手一人一人と真摯(しんし)に付き合い、その選手に必要なことを考えてくれる人。失礼な言い方になるが、選手は桑田さんを利用しないといけない。
PL学園高野球部は休部したままでも、後輩の福留は中日で現役を続けるし、私と同級生の立浪(和義=元中日)は臨時コーチを務めている。同じ釜の飯を食べた人たちが現場にいるのはうれしい。(本紙専属評論家)
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